令和最愛授かり婚【元号旦那様シリーズ令和編】
『……まさか、初めてか?』
どこまでも不遜に冷酷に追い詰め、〝同意〟という形で私を屈服させておいて。
私の裸の胸をまさぐっていた黒須類が、訝し気に眉根を寄せた。
『ち、が……あ、んっ……!』
言い返す途中で、不覚にも甲高い声で喘いでしまい、私は慌てて両手で口を押さえた。
彼は、虚を衝かれたようにパチパチと瞬きをしてから、
『反応が、なんとも初々しいな。意外性エフェクトか、結構そそられるんだけど……』
上から目線で、なにやら満足げにほくそ笑む。
行為が始まってまだほんの数分なのに、ガチガチに固まっていたせいか、〝セカンドバージン〟を見抜かれてしまい、屈辱を上乗せされた気分だった。
『違うってば! ただ……久しぶりなだけで……』
私は羞恥のあまり声を消え入らせ、首が捩じれるほど顔を背けた。
だと言うのに。
『そう。どのくらい?』
黒須類は、無神経な質問を憚らない。
『そんなこと、あなたに関係な……』
『ある。どこまで丁寧に解す必要があるか。知らないまま事に及べば、君は痛い思いしかしない』
今さらの気遣いを受け、ドキッとしてしまったのも、見透かされたくない。
どこまでも不遜に冷酷に追い詰め、〝同意〟という形で私を屈服させておいて。
私の裸の胸をまさぐっていた黒須類が、訝し気に眉根を寄せた。
『ち、が……あ、んっ……!』
言い返す途中で、不覚にも甲高い声で喘いでしまい、私は慌てて両手で口を押さえた。
彼は、虚を衝かれたようにパチパチと瞬きをしてから、
『反応が、なんとも初々しいな。意外性エフェクトか、結構そそられるんだけど……』
上から目線で、なにやら満足げにほくそ笑む。
行為が始まってまだほんの数分なのに、ガチガチに固まっていたせいか、〝セカンドバージン〟を見抜かれてしまい、屈辱を上乗せされた気分だった。
『違うってば! ただ……久しぶりなだけで……』
私は羞恥のあまり声を消え入らせ、首が捩じれるほど顔を背けた。
だと言うのに。
『そう。どのくらい?』
黒須類は、無神経な質問を憚らない。
『そんなこと、あなたに関係な……』
『ある。どこまで丁寧に解す必要があるか。知らないまま事に及べば、君は痛い思いしかしない』
今さらの気遣いを受け、ドキッとしてしまったのも、見透かされたくない。