Dear my star


 会いたい、そんな言葉だけでは伝えきれないほどに思っていた。

 忘れてしまった記憶が、薄れていく声とぬくもりが切なくて苦しくかった。


 『おにいちゃんにあいたいです。』小さい頃は、毎年必ずサンタさんにそう手紙を書いた。

 毎晩ユミコ先生の腕の中で声をあげて泣いた。


 大きくなっていろんなことが分かり始めて、期待も願いも無駄なことだと言い聞かせていたけれど、辞められるわけがなかった。

 ずっとこころの底では、叫んでいた。いつか必ず昔みたいに、振り向いて、手を伸ばしてくれて、力一杯に抱きしめてくれる日が来るって。

 ずっと、ずっとそう信じていたんだ。


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