腹黒策士が夢見鳥を籠絡するまでの7日間【番外編② 2021.5.19 UP】
訳が分からないまま、飲み込めなくなった唾液があふれて頬を伝う。
先生はそれすらも舐めとって、私と目が合うと妖艶に微笑む。
それを見ると、また身体が熱くなった。
「キスだけでやばいな……」
先生がつぶやくようにそう言う。
―――それはこっちのセリフですがっ……!
言おうと思って口を開いたところを見計らったように、また舌をねじ込まれる。
室内にはただ、言葉にならない音だけがこだましていた。
キスと一言で言っても全然違う。
前に田中さんとしたのと全然違った。
そう思ったのがバレたのか、
「あげは? 僕とキスしてるときに何考えてるの? まさか他の男のことじゃないよね」
刺すような目でそう告げられると身体が固まった。
こわい! なんでわかったの!
「ち、ちがいます!」
「あげはは嘘が下手だね。どうせ、田中と比べたんでしょ」
「う……」
「ふうん、まだそんな余裕あるんだ。こっちはとっくに余裕なんてなくなってんのに」
そのまま抱え上げられ、広い広いベッドの上に押し倒される。
須藤先生に上から見下ろされて、その顔に、瞳に、背中がゾクリとする。
須藤先生、男の人の顔、してる。