腹黒策士が夢見鳥を籠絡するまでの7日間【番外編② 2021.5.19 UP】
あげはと一緒に行こうとしたその時、
「須藤先生~」
と甘ったれた声が響く。その主を見て息を吐いた。
吉野学長の姪っ子、吉野花梨。
昔からどうも僕に懐いて来て、
なんと偏差値の高いこの大学にまで、執念で入った。
「どうしてあれから連絡くれないんですかぁ~」
しかし、学長の姪っ子でしかも僕の生徒という、
断りにくい相手でもあって、僕はほとほと困っていた。
あげははすっと目を細めてこちらを見る。
怒ってるよな……。あれは絶対。
困って、でもその表情が少しうれしくて、思わず頭を掻く。
あげはは、
「それでは『ゲスドウ』先生、失礼します」
「ゲスドウじゃないって……!」
否定する間もなく行ってしまった。