腹黒策士が夢見鳥を籠絡するまでの7日間【番外編② 2021.5.19 UP】
次の日の朝、始業前にもう研究室にやってきていたらしい娘と須藤くんの気配が研究室からした。
はぁ、と昨日の出来事を思いだして、ため息をつく。
昨日ショックすぎて、妻にも話せなかったが、
事情をなんとなく察したのか、妻は非常に優しかった。
妻のおかげで大分、気持ちは落ち着いたのだが……。
また息を吐き研究室のドアを開けて、おはよう、と言おうとしたとき、
「あげは、大丈夫? 昨日激しくしすぎちゃったね。ごめん」
と、須藤くんの声が聞こえた。
娘の額にキスまで落として。
「「っ~~~~~!」」
娘とともに、自分の顔も真っ赤に染まるのがわかる。
何の話をしてる⁉
何を激しくしたんだ!
須藤先生は分かっていたかのように、自然にこちらをくるりと振り返ると、
「あ、鳥羽先生いらしてたんですね。おはようございます」
とニコリと笑った。
―――いや、きみ、絶対いたの分かってたよねーーーー⁉
でも上司という立場ながら、叱りつけることができないのは、
須藤先生が結婚してからさらに研究や仕事に対して熱心だったし、
まぁ、正直、やっぱりちょっと怖いからだ……。