腹黒策士が夢見鳥を籠絡するまでの7日間【番外編② 2021.5.19 UP】
なんだか私はすべてがばかばかしくなっていた。
だって田中さんと私は終わってみれば、触れるだけのキスと体に触れられただけの、実態は何もない関係。
体を重ねていれば、田中さんももしかしたら気が変わったかもしれない。
好きになってくれて、詐欺なんてしなかったかもしれない。
そんなことを思っていた。
私はすでにワイン4杯目を飲み始めている。
「だから、これから恋に『処女』が邪魔って言うのなら、こんなの捨てたい。誰でもいいから……こんなの、ゴミ箱に丸めて捨てたい」
呟いて突っ伏す。
だめだ、頭くらくらしてる。
でもこれだけ飲まないと、なんだかここにいられなくて。
叫びだしたくなっちゃうからさ……。