狼男  無限自殺 編


「大丈夫ですよアンナさん。
私が応対します。」


「あ、すみません・・。」


慌てて残りのネギポン酢をかきこもうとしたけど、ユカリさんが席を立ち上がった。




・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・

・・・・・・


・・“ガチャリ”


「・・・?・・・・・あ!?」


しばらくの静寂の後、
ユカリさんが開けた扉の向こうで、

見覚えのある女性2人組が・・・
って・・・・え!?


「アンナさん。言った通りでしょ?」


「もしかして・・・・?」


恥ずかしそうにというか・・
申し訳なさそうにというか・・
照れながらというか・・・


私に向かってお辞儀してきたのは・・

先日の依頼人A子さんと・・
ターゲットのB子さんだった・・。



“私達、やり直すことにしました”


A子さんの表情は、調査報告をした時とは180度変わって、明るい笑顔だった。


逆にB子さんは猛省した様子で私とユカリさんに“ご迷惑おかけしました”と謝ってくる。



“ちゃんと話し合った”
“ちゃんとお互いの考えをぶつけ合った”

“ちゃんと・・
お互いの気持ちを確認した”



2人が持参してきたプリンを4人で食べながら、

仲直りの印として買ったお揃いのネックレスを見せてもらいながら、


ちょっとだけ・・傍から見ても、

ちゃんと相思相愛に戻った2人の姿が羨ましくなりながら・・・


“牛丼食べた直後のプリンって、
やっぱり別腹だよね”

ってまだまだイケる自分の胃袋に感心した。






第4話 完














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