Sweet Love~極上に甘い恋~

お口を開けてください

8月に入った日に二階堂くんから、謝罪の電話があった。

二階堂くんとはその電話があった以来、2度と会っていない。

もうあんな思いをするのは、2度とごめんだ。

二階堂くんと会わなくなったことに、わたしはホッと胸をなで下ろした。


大学が夏休みに入った。

夏休みに入っても、わたしは仕事三昧である。

そのうえ、大森さんは大忙しだ。

あちこちからいろいろな公演に呼ばれているので、わたしは彼について行かなければならない。

マネージャーの仕事も、あまり楽ではない。

「疲れましたか?」

ソファーのうえに寝転びながらスケジュールの確認をしているわたしに、大森さんが声をかけてきた。
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