天然お嬢と双子の番犬さん
湊は、
「……………………あー、」
と、かなりの間を開け口を開いた。
え?ええ!?もしかして負けちゃったとか…!?
「勝ったよ」
「っ、や、やまと!?」
音も無く湊の肩に手を乗せたのは和だった。
笑顔と程よい汗が爽やかさ全開で、女生徒の視線は釘付けだった。
「点差開き過ぎて、逆転も無理だから終わりだって」
コールドゲームって野球だけじゃなかったかな。
「久々に良い運動になったよ」
「……和、汗どうにかしろ」
「ん?あー、」
「ちょ、っと待って!」
服の袖を掴もうとした手を止めた。
ポケットからちょっと大きめのハンカチを取り出した。
背伸びするとそれに合わせて和が屈んでくれる。
「…汚れるよ?」
「いいの!この為に三個も持ってきたの!」
「三個?…俺の分もあんのか?」
「うん…だって、じゃないと二人共簡単に身体見せるから、嫌なんだもん…」
「「…………ん゛っ、気を付ける」」
「…何そのカップルみたいなやり取り。あたし聞いてないわよ、花」
「あっ、鞠も使う?私は服の袖でも全然おっけ…、」
「「駄目に決まってるだろ」」
あ…ぅ。
急に殺気が…。