天然お嬢と双子の番犬さん
「どうして…二人もドキドキしてるの?」
私だけじゃないの?私だけが…ドキドキしてると思ったのに。
「隠してるつもりはなかったんだけどなぁ」
「お嬢には難しかったのかもしれねぇな」
フフ、と笑う二人と何が何だか分からず終いの私。
隠してるって?
難しいって何が?
「ほんと…天然って怖いなぁ。全然気づいてくれなかったし、」
「馬鹿正直に色んなやつに”好き”とか言うしな」
ば、ばかって…。
「あと、あれだ。僕達の言う事聞かない癖に、不知火さんのは真面目に聞いてるのはちょっと違うと思うよ」
「無自覚なとこも腹立つし、二回も行方不明なってんのは流石に無いな」
ちょ…!?
流石にそんな言い方…、!!
「酷いっておもったけど!事実だね!ごめんなさい!」
私がこんなんだから、色んなことが起きてるのだと言うのは、パパに言われて理解済みです。
何となく私が色々拗らせているんだって、パパがそう言っていました。やんわりと。何と言ったらいいか分からないけど、と前置き後に言われてしまいました。寝る前に。
「そ、それを言う前だからドキドキしてるの?」
私は違うのに。ドキドキしてるのは和と湊だからなのに。
そんな少しの違いで私の心がズキンと痛む。足を怪我したときみたいに、目に見えて怪我してるわけじゃないのに。
「こんな事の為に態々キスすると思ってんのか?」
二人はまた笑ってから、私の手を握った。
大きな手の平が暖かく優しく包んでくれる。
「…へっ?」
両頬からのキス。
唇が触れて離れるリップキス。
ドキン、ドキン。
「今ので分かる?」
「わ…わかんなっ、」
心臓うるさい。
身体も顔も熱すぎる。
「お嬢は天然だからね」
「お嬢は天然だからな」
そう言って、和と湊は笑った。
そして─────、
「俺は、お嬢の事が好きだ」
「僕も、お嬢の事が好きだよ」
呼吸するのも忘れるぐらい二人は綺麗で、見惚れてしまった。