天然お嬢と双子の番犬さん


「湊のせいだー」

「そうだねー。湊土下座して?」

「ふざけんな。俺に殴られろってか?」



そう言ってるわけじゃないけどー。
並ぶの大変だなぁって思っただけですけどー。


和に引っ張られ抱えられた。
俗に言う、お姫様抱っこだ。



「和、王子様みたい!」

「んー?花の王子様なら喜んでなるよ?」

「…チッ、うぜぇ」



とか言いながら、落としたバッグ持ってくれてる湊!優しい!!ありがとうっ!




「おい!俺の花に触んじゃねぇ!!」




風を切る音がしたが、和には当たらない。
何度も出される拳は全く当たらない。

数センチ単位で避けているから、あまり動いてないように見える。むしろ先輩がわざと外してるのかと思うぐらい。



「……花の事好きな割に、花に向かって殴るんだ?…それでよく好きとか言える…」



…ん?


何か和が言っていた気がするけど。かなり小さな声で上手く聞き取れなかった。


「はぁ…、」


あっ!和ってば段々面倒くさくなって来てる!このままじゃ手が出ちゃうやつ!



「和!湊!逃げよっ!」

「…それしかないかぁ」

「チッ、めんどくせぇ」



先輩から一瞬で間合いを取り、駆け出した。

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