どうしているの?ねぇ、先輩…



さっきは早歩きで逃げてきた道を、今度は走って引き返していく。

花壇がある裏庭から、角を曲がって校庭の横を走り抜く。

ランニング中のバレー部とすれ違って、下校していく生徒たちとすれ違って、私だけが逆方向に向かって走る。


まずは、とにかく謝ろうって。

「避けたりしてごめんなさい」って、今すぐ伝えなきゃ、って……



早く、



早く、……





「、テメェまじでうぜぇんだよ!」



「、…」




走る道の途中、聞こえた声に足が止まった。

……だって今の声、なに?ケンカ?



「黙ってないでなんとか言えよっ!」

「その態度がむかつくんだっつーの!」


足が止まったその場所で、聞こえてくる言葉たち。

どこかで誰かがケンカしているのか……それともいじめられているのか。

もしもいじめなら大変だって、助けなきゃって。

止まった足が、声のするほうに動いていく。


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