どうしているの?ねぇ、先輩…
「天気悪くなってきたね」
生徒会室での作業中、どんよりした空を見上げてごっつ先輩が呟いた。
雨は止むどころかさっきよりも激しさを増して、風まで強くなってきている。
「ひどくなりそうだし、今日はこの辺にして解散するか」
「わかった、じゃ、お先」
「えっ」
会長の解散発言を聞くや否や鞄を持ったごっつ先輩が、目にも留まらぬ速さで生徒会室を飛び出した。
残された私たちは、そのスピードに呆気にとられて。
「なんだあいつ、彼女か?」
「かもな」
「ごっつ先輩、彼女いるんですね」
「女になんて興味ないような真面目な顔して、ちゃっかりいるんだよな~、あいつ」
「真面目な男ってモテますからね」
「ん?にっしー、それは俺が不真面目だからモテないって遠回しに言ってるのかい?俺はモテないんじゃなくて、時代がまだ俺に追いつてないだけで───」
「よし、じゃあ今日は解散!」
「うおい会長!」
「ねぇ七瀬さん、にっしーって私のことかな?」
「あはは、ぽいね」
雨は、全然止みそうにない。
だから私は、鞄の中の折りたたみ傘をぎゅっと握った。