どうしているの?ねぇ、先輩…



傘なら私、持ってます!


「ま、帰る頃には止んでるか」

「……です、よね」

「なに、止んでほしくないの?」

「ちがっ、べ、別に相合傘できるとか思ってません!」

「え?」

「え?」


はっ、しまった……!


「ふーん、七瀬好きな人いるんだ?」

「ちが、いるわけないじゃないですか」

「いやいや、相合傘したいってことは、好きってことでしょ?」

「そんなんじゃない」

「はは、否定しなくてもいいじゃん。応援してやるよ?」

「いりませんっ」




雨の雫が流れる窓に、ボンヤリと映る私と先輩の姿。


笑いながらスタスタ歩く先輩を、声を張って追いかける。


こんな風に一緒に過ごす放課後は、まだ始まったばかりなのに。


なんでだろう。


1秒が過ぎるごとに、私にとってどんどん特別な時間になっている気がした。


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