どうしているの?ねぇ、先輩…






17時半。仕事を終えて外に出たあと、すぐに瞬先輩の姿を捜す。

迎えに来るって言ってたけど、ほんとに来てくれてるのかな?って、辺りを見渡すと。


「あ…」


見えたのは、すぐそこのガードフェンスに寄りかかって、俯いてスマホをいじる先輩の姿。


ほんとに、来てくれてる。

先輩が、私のことを待っててくれてる。


それが嬉しくて、じっと先輩のことを見ていたら。

スマホから少しだけ顔を上げた視線が、道行く人たちの中で動いて私に気づいた。

目が合った瞬間笑顔を見せた先輩が、スマホをポケットにしまって近づいてくる。


「お疲れ」

「お疲れ様です」



……本当に、これは現実なんだろうか。


先輩とまたこうして会えていることも、先輩が迎えに来てくれることも、先輩が目の前にいることさえも。

本当に現実なのか、未だ半信半疑になる瞬間がある。


だけど。


「行こ」


行こって言葉と共に、繋がれた右手。

その温もりが、現実だと教えてくれる。


ドキドキしながら同じ歩幅で歩き出すのは、まだ陽が沈む前の空の下。

今日は金曜日だからかな、それとも私の気持ちのせい?

すれ違う人たちが、みんな幸せそうに見える。


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