どうしているの?ねぇ、先輩…
離したくないけど……なにか忘れているような?
……そうだ、電話!
腕枕から頭を上げて、すぐ横の棚に置いてあるスマホを手に取った。
タップして表示された着信履歴には、章くんの名前。
章くんが電話をしてくるのは、必ず用事があるときだから。
そういえば私が倒れたときも、なにか用があって電話したって言ってたのに聞けてないままだ。
先輩に背を向けた状態で、どうしようか考える。
この部屋で章くんに電話する?
それはちょっと……絶対に無理。
とりあえず今はLIMEをしようかなって、アプリを開いたら……
「…!」
背中越しに伸びてきた手が、私のスマホを取り上げた。
ポイっと投げられ、宙を舞って足元に落ちる。
「章くん、禁止」
「………」
章くん禁止。
とは?
「えっと…?」
「俺といるときは章くん禁止」
「……いないとき、は」
「禁止」
それはもう、永遠に禁止ってこと。
え、それってもしかして。
「束縛……です、か?」
これが俗に言う、束縛ってやつ…?