どうしているの?ねぇ、先輩…






「ん、……んん……」



夢の中に、スマホの着信音が響いた。

温かくてふわふわする頭の中に、ピロピロピロピロ音が聞こえる。


……私のスマホ、だ。


夢から目覚めて、重い瞼をどうにか開ける。

時計を見たら、夜の10時15分を指していた。


まだ眠たいなって、ベッドの中の温かさに浸ってみるけど。

肌に直接感じるこの温かさはなんだろうって、ゴロンと寝返りを打ったら……

私に絡みついてスースー寝息を立てる先輩が、振り向いたすぐそこにいた。



「……ぅ、わ」



幸せすぎるこの状況に、声にならない息が漏れる。

裸のままの2人を見れば、眠る前になにをしていたのか思い出すのは簡単で。

恥ずかしいのと幸せなのが同時に押し寄せるから、目覚めて早々心の中は大忙しだ。



「……」


私の頭を支える、腕枕。

ふくらはぎに乗っかっている、先輩の重い足。

体にぐるっと巻きついている腕は、意外と筋肉質で。


高校生の頃は、自転車の二人乗りで肩を掴むのさえ緊張していたのに…

こんな、どこをどう掴まれているかもわからないくらい、全部が触れ合う日が来るなんて。


どれをとっても幸せすぎて、どれ1つも離したくない。


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