どうしているの?ねぇ、先輩…


「直人くんは?その人のこと、幼馴染として春田先輩から聞いてないの?」


めぐちゃんの声に、直人くんはビールの缶を叩きつけるようにテーブルに置いた。


「全っ然聞いてない!俺と瞬ちゃん、なんでも話す仲なのに!」

「なーんだ、つまり話す必要がない相手ってことじゃん。むしろ報告されてたらそれこそ何かあるのかと勘繰ってたわ」

「そっか!さすがめぐちゃん!」



すかさず元気を取り戻した直人くんの横で、私は考えていた。


高校生の頃は、彼女がいる先輩のことを私が追いかける立場だった。

だけど今は……いちかさんが、あの頃の私の立場。


もし私と先輩が、お互い歩み寄ることができなかったら。

もしあず先輩と瞬先輩みたいに、誤魔化し続けたら。


私があのときのあず先輩で、いちかさんが昔の自分ということは…


この先別れることがあったら、先輩はいちかさんの元に…?


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