強盗返し
 私がそれの横を通り過ぎようとした時、強風により左目にゴミが入った。
 咄嗟に手で目を擦り、左目を閉じたまま立ち止まる。

「いった〰〰、ゴミは取れたか? ……あれ?」

 私が左目から涙を流しながら右目で辺りを見ると、あることに気付いた。

「あれ? いない……?」

 私が右目で例の電柱を見ると側に得体の知れないアレがいない。突然姿を消したアレに驚いていると、左目の違和感がなくなり両目で見えるようになった。

「あー、痛かった。って、うわぁ⁉︎」

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