元ヤンキー男子はツンデレ女子を溺愛している
「あ、こっちみて話してくれた。嬉しい」

西原凌は、大きい口を開けて、私に笑顔を浮かべてくる。
金髪の髪が風をなびいて、くっきりと目元が見えて、目を細くして笑っていた。

笑うんだ、こんな風に。
へぇ、意外。

笑う姿はやはり少年みたいで、ヤンキーとかなんか言われているけど、どこにでもいる高校生だ。

「…昨日とえらい違うよね」

私は自電車のハンドルを持ち、真正面に向いて西原凌を見て返答を返す。

「ああ、昨日は男らしさを見せなきゃと思って。千花さんにカッコつけたから」

西原凌は両手を頭に置いて、ニッと微笑んでいた。

「ふーん。そう。ってか、さん付けなくていいから」

自電車を漕ぎながら、真正面を向いて私は返答する。
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