また逢う日まで、さよならは言わないで。



お母さんの「おかえりなさい」という声が聞こえる。



私は適当に返事をして、2階の自分の部屋へ上がる。



荷物を適当な場所に置き、いつも直哉が座っているソファーに腰かけ、スマートフォンをチェックする。



今だにホクトからの返信はなく、既読もついていない。



私は、ため息をつき、スマートフォンの画面を落とした。



1階から、お母さんが私を呼ぶ声が聞こえる。


きっと、風呂に早く入ってほしいのだろう。



私は、ゆっくりと、ソファーから立ち上がり、風呂の用意を始めた。




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