幼馴染からの抜け出し方
ついネガティブなことばかりを考えてしまう。
これはきっと風邪のせいだ。余計なことは考えずにもう寝よう。
そう思って、毛布を頭まですっぽりと被った、そのときだった。
一階の方から玄関のインターホンが鳴る音が聞こえた気がした。しばらくしてもう一度、たしかに来訪者を知らせる呼び鈴が鳴っている。
こんな遅い時間にいったい誰だろう。
私は、熱で痛む体をそろそろと動かしてベッドから抜け出す。寝間着の上からカーディガンを肩に掛けると、部屋を出て一階へと降りた。
そのまま玄関へと向かいカギを開けて扉を開ける。
瞬間、体がふわっとなにかに包まれた。
「よかった。めぐが無事で」
それは由貴ちゃんの声だった。一度だけぎゅうっと私を抱きしめる腕に力をこめると、そっと体を離される。