伯爵令嬢のつもりが悪役令嬢ザマァ婚約破棄&追放コンボで冥界の聖母になりました
「えへへ、やったぁ!」
喜んで指にはめようとしているけど、太くてなかなか入らないようだ。
シチューとよだれでベトベトの指に無理矢理押し込んで見せつけてくる。
「どう? どう、どう、どうよ?」
「ええ、まあ、素敵ですわよ」と、顔をしかめながらエレナは答えた。
「でしょ、でしょ。なんかあたしにチョー似合うって言うか、だってあたしはあんただし、あんたはあたしなんだから似合うの当たり前だって」
お世辞のつもりだったし、とても当たり前には思えない。
「もう、いいでしょう。返してくださいな」
「やだ」とサキュバスは一言言い捨てて手を引っ込めた。
はあ……。
約束が違うではありませんか。
「やっぱりだましたのですね」
「べつにだましてなんかないし。あたし、よこせとは言ったけど、返すなんて一言も言ってないじゃん」
「そんな……」
確かにその通りだ。
だがもちろん、納得いくはずがない。
「あなたを信じたわたくしが愚かでした」
エレナの言葉にサキュバスは嘲笑で答える。
「そう。やっと分かった? あんたはお馬鹿さんなの」
「なら、あなたもですわね」
「なんでよ?」
「だって、わたくしがあなたなら、あなたはわたくしなのでしょう? わたくしが愚かなら、あなたも愚かではありませんか」
「えーなんで? あんたが馬鹿であたしがカバで? 何言ってんの? 馬鹿なの?」
話の通じない相手を相手にするのは疲れる。
ため息をついたそのときだった。
なんだろう。
体が変だ。
お酒を飲んだように体が火照り始めていた。
下半身からなんともいえない感覚がわきおこり、心臓の鼓動に合わせて、服を脱いでしまいたくなるような衝動が突き上げる。
何だろう、この不思議な感覚は……。
喜んで指にはめようとしているけど、太くてなかなか入らないようだ。
シチューとよだれでベトベトの指に無理矢理押し込んで見せつけてくる。
「どう? どう、どう、どうよ?」
「ええ、まあ、素敵ですわよ」と、顔をしかめながらエレナは答えた。
「でしょ、でしょ。なんかあたしにチョー似合うって言うか、だってあたしはあんただし、あんたはあたしなんだから似合うの当たり前だって」
お世辞のつもりだったし、とても当たり前には思えない。
「もう、いいでしょう。返してくださいな」
「やだ」とサキュバスは一言言い捨てて手を引っ込めた。
はあ……。
約束が違うではありませんか。
「やっぱりだましたのですね」
「べつにだましてなんかないし。あたし、よこせとは言ったけど、返すなんて一言も言ってないじゃん」
「そんな……」
確かにその通りだ。
だがもちろん、納得いくはずがない。
「あなたを信じたわたくしが愚かでした」
エレナの言葉にサキュバスは嘲笑で答える。
「そう。やっと分かった? あんたはお馬鹿さんなの」
「なら、あなたもですわね」
「なんでよ?」
「だって、わたくしがあなたなら、あなたはわたくしなのでしょう? わたくしが愚かなら、あなたも愚かではありませんか」
「えーなんで? あんたが馬鹿であたしがカバで? 何言ってんの? 馬鹿なの?」
話の通じない相手を相手にするのは疲れる。
ため息をついたそのときだった。
なんだろう。
体が変だ。
お酒を飲んだように体が火照り始めていた。
下半身からなんともいえない感覚がわきおこり、心臓の鼓動に合わせて、服を脱いでしまいたくなるような衝動が突き上げる。
何だろう、この不思議な感覚は……。