伯爵令嬢のつもりが悪役令嬢ザマァ婚約破棄&追放コンボで冥界の聖母になりました
「あらぁ、なんか顔が赤くなってるじゃん」とサキュバスが顔を近づけてくる。
「え、ええ、なんだか体の中が不思議な感じです」
「いやらしいことやりたくなってきたでしょ」
耳元でささやかれて、動揺を隠しながらエレナはたずねた。
「ど、どういうことですか」
サキュバスがペロリと唇をなめ回す。
ま、まさか……。
「お料理にあの木の実を使ったのですね」
「うん、そう。おいしかったでしょ」
あのシチューはあの赤い木の実で煮込んだものだったのだ。
だからあんなに甘みとコクのあるシチューに仕上がっていたのか。
エレナは自分の腕で自分を堅く抱きしめた。
そうしていないと服を脱いでしまいたくなる衝動に駆られるのだ。
「そんなにこわがることないじゃん」
サキュバスが肩に腕を回してくる。
「気持ちいいことなんだからさ」
耳たぶをなめられて思わずエレナは肘でサキュバスを払いのけてしまった。
それでも相手はめげずに抱きついてくる。
「本当はしたいくせに」
「な、何をですか?」
「知りたい?」
「い、いいえ」
エレナは慎重に言葉を選んだ。
また何か弱みを握られてはかなわない。
それを狙っているのか、サキュバスのからかいもますますエスカレートしていく。
「あたしが教えてあげよっか」
「いえ、結構です」
「我慢してないでさ。どうせあんたも帝王様にかわいがってもらいたいんでしょ」
そうなってもいいとは思うし、そうなるしかない運命なのだろうけど、こういう罠にはまってすることではないはずだ。
ルクスだってそう言っていたではないか。
サキュバスが調理台の上に転がる赤い実をつかんで、見せつけるようにボリボリとむさぼり食う。
「あんたもどう? たくさん食べればどんどんどんどんあたしみたいなナイスバディになれるわよ」
どうやらこの木の実にはそういう作用もあるらしい。
エレナはサキュバスの体つきを眺めながら、あふれ出てきそうな淫靡な欲望を必死に押さえ込んでいた。
「え、ええ、なんだか体の中が不思議な感じです」
「いやらしいことやりたくなってきたでしょ」
耳元でささやかれて、動揺を隠しながらエレナはたずねた。
「ど、どういうことですか」
サキュバスがペロリと唇をなめ回す。
ま、まさか……。
「お料理にあの木の実を使ったのですね」
「うん、そう。おいしかったでしょ」
あのシチューはあの赤い木の実で煮込んだものだったのだ。
だからあんなに甘みとコクのあるシチューに仕上がっていたのか。
エレナは自分の腕で自分を堅く抱きしめた。
そうしていないと服を脱いでしまいたくなる衝動に駆られるのだ。
「そんなにこわがることないじゃん」
サキュバスが肩に腕を回してくる。
「気持ちいいことなんだからさ」
耳たぶをなめられて思わずエレナは肘でサキュバスを払いのけてしまった。
それでも相手はめげずに抱きついてくる。
「本当はしたいくせに」
「な、何をですか?」
「知りたい?」
「い、いいえ」
エレナは慎重に言葉を選んだ。
また何か弱みを握られてはかなわない。
それを狙っているのか、サキュバスのからかいもますますエスカレートしていく。
「あたしが教えてあげよっか」
「いえ、結構です」
「我慢してないでさ。どうせあんたも帝王様にかわいがってもらいたいんでしょ」
そうなってもいいとは思うし、そうなるしかない運命なのだろうけど、こういう罠にはまってすることではないはずだ。
ルクスだってそう言っていたではないか。
サキュバスが調理台の上に転がる赤い実をつかんで、見せつけるようにボリボリとむさぼり食う。
「あんたもどう? たくさん食べればどんどんどんどんあたしみたいなナイスバディになれるわよ」
どうやらこの木の実にはそういう作用もあるらしい。
エレナはサキュバスの体つきを眺めながら、あふれ出てきそうな淫靡な欲望を必死に押さえ込んでいた。