Young days
『こっちもやっちゃおッ。』


『うん!』


『ほら、伊織も手伝って!』


『あ、うん。』


テレパシーでも送り合ってるのかと言わんばかりの優月と果奈も少なからず急いでパラソルを片付け出した。


黙っていても伝わる優しさが伊織には沁みた。


『何?何なのお前ら!?ちょっとは俺の気持ち分かるでしょ?ナル〜?衣千華〜?ねぇ、ユヅ〜?果奈ちゃん伊織ちゃ〜ん?』


1人オロオロする流唯。何故か皆、申し訳ないという気持ちとは裏腹に笑みが溢れてしまう一幕だ。


『ねぇ〜!いつからそんな意地悪なった?もぉ〜!お願いッ‼︎ホント一目会いたいッ‼︎』


『だったらお前だけ残ればいぃ。』


『ちょっと冷たいない?ナルちゃ〜ん。』


『流唯が会いたいのって俺の姉貴でしょ?マジ無いから。』


七琉美は、流唯が莉乃に恋をしたと告げられた時から"マジ無いから"が口癖だ。


『えぇぇぇ〜。だったら衣千華!お前莉乃さん好きだもんな?会いたいよな?一緒にどう?』


『うん。好き。好きだよ?だからこそ待ち伏せとか無いわ〜。嫌われたくないもん。』


『…えぇ?待ち伏せって…そんな…久々に帰ってきたのにさ〜、会いたくて待ってる子達を嫌うなんて…え?そうなの?そんな人じゃ無いよねぇ!?どーなのユヅカナ教えて?』


『会いたいだけならこれからチャンスはいくらでもあるんじゃない?別に、ここじゃなくてもナルんち行けば居るんだし…。』


『うん…。』


『もし流唯が告るつもりで待つって言うなら俺は別に止めないけどね。』


優月の付け加えた言葉に皆が流唯を見つめた。
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