Young days
『ねぇ〜!ホント…も〜!そうゆうとこ真面目かっ!』

『だから、要はね、ユヅは果奈とず〜っと、これから先も一緒に居るって事しか考えられなかったって話。』


『ふぅ〜ん。』


衣千華は考えながら細かく頷いた。


『えっ!?それって、ユヅ告ったついでにプロポーズしちゃった感じ!?』


伊織はニヤッと笑って首を傾げた。


『えぇぇぇぇぇぇ〜!?』


衣千華の叫びと同時に伊織は笑いながら走った。詳しく聞かせろと言わんばかりに追いかける衣千華。笑いながら坂を下ると、夕陽に煌めく海が穏やかに広がった。


『今日も眩しいなぁ…海。』


追いついた衣千華も海を見つめ応えた。


『キラッキラ〜。伊織にはユヅカナがこう見えてんのかぁ〜。そりゃ眩しいわ。』


『でしょ?』


『サーフィンしてる時の伊織もこんなだけどね。』


『えっ!?』


『眩しくて、キラキラしてて、カッコイィ。私の自慢!』


そう言って衣千華は伊織の肩を抱いた。


『そんな事…。』


『あ、1個訂正…。"私の"じゃなくて、"みんなの"だった。』


『みんな?』


『そ。みんなの自慢。あのカッコ良いサーファーウチらの友達〜‼︎的な?流唯も言ってたよ。伊織は、あぁやって波に乗ってる時が1番良い顔してるって。で、そんな伊織を見てるのがウチらも大好き。』


伊織は夕陽で染まるオレンジの光に感謝した。頬を染める赤がバレずに済んだからだ。
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