会長サマと、夢と恋。
「とりあえず、あと二週間もしないうちに中間テストだけど、大丈夫なのか」
「う……。せ、専属の家庭教師がいるから、大丈夫です!」
「言うな。よし、早く帰って勉強するぞ、……陽菜子」
憧れの生徒会長は、意地悪で、ドSで、口が悪くて、甘党で、頭が良くて、優しくて。
……そして、わたしの専属の家庭教師、件。
わたしだけの「彼氏」になった。
「なんだよその顔。……信じられねーの?」
「だって、なんだか夢見てるみたいで。……え、いつから、ですか?」
「なにが?」
「いつからわたしのこと、好きって思ってくれたのかなぁ、って」
おそるおそる聞いてみると、会長はぐっと顔を寄せて、
「……わりと、最初からだけど」
って言って、そのまま、またキスをしてきた。
「……っ! さ、最初なんて、そんなわけ……」
「いや、興味ないやつに勉強教えたりしないし、……それにお前、すごく頑張ってたから、どんどん好きになった」
そう言われて、涙がにじんできた。
それでもやっぱりどこか夢の中にいるようで、足もとがふわふわする。
聞きたいことはたくさんあるのに、どれも言葉にならない。
すると、意地悪く笑った会長は、わたしの耳元で、
「……まぁ、信じられないなら、何回でもするけど?」
なんて……低い声でささやくから、この人といたらこれから心臓がもたない気がした。
『……俺もお前の専属だ』
あの日会長がくれた言葉が、これから先、どんな関係になっても続くことを願う。
そしてわたし自身も、会長にふさわしい人物でいれるよう努力し続けようと、心に誓った。
(END)