恐怖ダウンロード
「どうしたんだよ美紀」


なだめるような声色で言ったのは陸だった。


「昨日ババアに嘘つかれたの」


「ババアって、美紀のお母さんか?」


「それ以外に誰がいるの?」


「それで、嘘ってなんだよ?」


「弟の晩御飯を作ったら小遣いくれるって言ってたのに、くれなかった」


ムスッとして答える美紀。


それで昨日は早く帰ったみたいだ。


「あぁ~、親ならよくやるやつだよな。くれでも100円とかさぁ」


「ふざけんなっつーの!」


美紀は怒鳴ると同時にあたしの顔の真横でダンッ! と足をふみならした。


「ひっ!」


悲鳴を上げ両手で顔をガードする


その反応を見て美紀がニヤリと口角をあげた。


「なに? あんたこんなんでビビってんの?」


美紀はそう言うと何度もあたしの顔の横で足を踏みならす。


その度に髪の毛を踏みつけられて痛みが走る。
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