セフレのテラダ
「バッカじゃないの。」

私は呆れてそれ以外言えない。

「どっちかが恋人ができるまでの期間限定で!」

テラダが頭を下げたまま続ける。

「どう考えても嫌だ。」

私はくだらなくなって背中を向けた。

と、すぐに腕を掴んできた。

「なに?」
「お願い。お願いします。」

テラダは私の腕を掴んだまま、深々と頭を下げる。

たしかに。

そう、たしかに、人生で一番気持ち良かった。
嘘ではなかった。

私も我を忘れて何度も溺れ落ちた。

最高だった。

そして今、私には恋人がいない。

睡眠不足だから?

気付いたら私の口から「分かった。」と発言されていた。

目を見開くテラダ。

朝5時20分。
ここにセフレ契約成立。
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