壬生狼の恋ー時を超えたふたりー
新政府軍も負けじと応戦を続け、この場はかなり危険な状況になっていた。

あちこちで銃弾が飛び交い、怒号とともに刀を振りかざす音が響き、この場は地獄のようになっていた。

敵味方に関わらずその場で倒れる人だったものが増えてきたころ、ついに俺は命の危機を感じた。

馬上で指揮を執っていた俺を倒せば戦況が大きく傾くと考えたのだろう。

俺に向かって一斉に銃弾を放ったのだ。

俺は馬を巧みに操り、銃弾を交わしていたのだが、交わしきれなかった。

銃弾の一つが俺の腹部に命中したのだった。

俺の腹部に命中した銃弾は俺に致命的な傷を負わせ、俺はそのまま馬上から落馬した。
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