サプライズは素直に受け取って。
次は僕の姫にメッセージを送る。
再度スマホを操り今度はメッセージの方にお目当ての名前をタップする。

[四季]
大事な事なのでもう一度言おう。
敢えて、苗字を入れてない。

『四季ちゃん、こんばんは。
 今週の水曜だけど空いてるよね?
 18時に迎えに行くから、おめかしして家で待ってて。
 p.s返信ない場合もokに受け取るから。』

勤め先のクリニックは水曜日と日曜日が休診日は分かってる。
四季ちゃんには悪いけど、その辺はリサーチ済みだ。
そして、前回のお誘いを断っている事もあってきっと誘いにのってくれるはずと…まさに策士と言われても仕方のないやり方だな。

自分が卑怯な手を使っている気がして乾いた笑いをしそうになった時にスマホが震えた。
その相手はもちろん[四季]。

『工藤さん、こんばんは。
 お誘いありがとうございます。
 はい。…水曜日は空いてます。
 おめかしはちょっと自信ないですが…頑張ります。
 急な予定変更などありましたら、ご遠慮なくお知らせ下さい。
 おやすみなさい。』 

よし。
走り始めたら、ゴールテープを目指すのみだ!!
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