サプライズは素直に受け取って。
既視感ーーーーー?

先週のあの日、姉に強引に手を引かれながら連れて来られた……
それはそれは私の大好きが詰まった喫茶店の目の前にいつの間にか到着したようで。

(この喫茶店、お気に入り登録したかったけどトラウマになりそう。)

「四季ちゃん、大丈夫?
 心ここにあらず状態だけど、目的地に着いた。
 入るよ?」
と自然の流れに身を任せ、姉の彼氏の思う壺に陥り手を握られた。

第一印象からの想像とは違い彼の強引さには驚いたけど、ここのお店に来れたのはちょっと嬉しいかも。トラウマが心配だけど。

(お店の名前、チェックしよう!!)

出入りの扉の上に小さく看板があるのを見付けた。

  "Café Quilten=喫茶キルト?

そういえば、お店の所々にキルトで作られた物があったかもしれない!
前回の来店は余裕が無くて、壁に掛かっていたパッチワークと…クッション…くらいかな?

店内に入ると、やはりお洒落な喫茶店だなと小さく感動をしてこれから何が起こるのか心構えを整える。
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