お前の隣は俺だけのもの。
「部員は私だけなんです。だから強制的に部長になりました」



そう言って笑う桃園さんは、なんだか寂しそうだった。



「……パソコンでなにしていたんですか?」



突然の私からの質問に驚く桃園さん。

だけど、興味があるものはとことん知りたくなってしまうのが私なんだ!


私の問いに、なぜか恥ずかしそうにする桃園さん。

そして小さく呟いた。



「小説を書いていたんです」

「書く? ……小説を?」

「はい」



なるほど。

小説って読むだけかと思っていたら、書くことも出来るんだ。

もちろん、作家さんがいるから読者もいるんだろうけど。

こんな身近に小説を書いている人がいたなんて!



「ぜひ、読みたいです!」

「えっ。……じゃあ、よかったら」



桃園さんはパソコンを操作してから、画面を私に向けた。


読んでいいってことだよね。

私はパソコンに表示されている物語を読み始めた。
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