小説「グレイなる一族」

エピソード58 「それぞれの旅立ち」

エピソード58 「それぞれの旅立ち」

I am GALY・・
私の名は、グレイ

私の顔をいじくって♪
ウサギとか犬だと笑わないで下さい。

グレイの身になって♪グレイの身になって♪

お盆が終わりの音を告げるにあたり、「ノリィーアントワネット使節団」が、自国「ノリィー絶対共和国」へ帰国する準備が開始された。それに伴い「マロン」も本国である中国大陸への再度の帰還の準備もされ始めている・・

真夏の一番これぞ夏だという時期に到来したあの賑やかな日々も後一日でまたそれぞれの日々に戻ってしまうのだ、「グレイ語」が使え「神様(作者)」とも自由にため口で交信を行うことが出来なおかつこの「グレイランド」の時間さえも止める能力を持ち、そのスマイル¥0-には、皆を虜にしたスーパー赤ん坊「エリス」、私という由緒正しき誇り高き高貴な生き物に会う事を楽しみに待ち続け、いざご対面の時には私の容姿が怖くて近寄れなくプーたれた「プーちゃん」、「グレイランド」滞在中に私という由緒正しき誇り高き高貴な生き物よりもうっかり貫禄を身に付け過ぎてしまった「ノリィーアントワネット」・外に食べに行くか?行かないか?という国会の議題に対して、男らしく俺が作るよと言って皆の舌を満足させた「マロン」・・

この民衆の過半数が大移動するのである。

「セバスチャン」もせっかく初めて懐かれたメスの赤ん坊の「エリス」との別れには、心に一抹の寂しさを感じてならない様子でここぞとばかりに、抱っこして寝かしつけようとしているが肝心の「エリス」は最後になって、「セバスチャン」の寝かしつけ方が悪いと文句を言って大泣きしているのは、「セバスチャン」にとって大きな誤算になったのは言うまでもない事なんだろう・・

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