小説「グレイなる一族」

エピソード62 「この巡り会い」

エピソード62 「この巡り会い」

I am GALY・・
私の名は、グレイ

食事毎に減らされている♪
鰹節が減らされている
だけど僕は、文句は言わない♪

私は、長い夢の続きを「グレイ大通り」に設置されている大きなソファーの上で誰の遠慮もなしに見ている・・

時節は、打ち上げ花火の夜空に輝いた恋をオスの生き物は忘れられないばかりか、あの日あの場所あの時に君と巡り合わなければ・・と小田和正さんの曲のリズムで黄昏ていると、歩道の向こう側では、あの日の恋が別の花を咲かせているのを見て・・必死に家に帰ってから、あれはいい思い出なのだ。とついやけ食いしてしまう食欲の秋である。

私が、最初に「ラーマ・グラ」と出会ったのは、「バルト国」と「ガイア国」の中心に位置する小高い山の上の平原地帯だった。当時私は、「バルト国」の騎士団の将軍として近隣にその名を轟かせ始めていた時である。私は、「バルト国」の「バルト王」に命じられるがままに、諸国を制圧しに出かけ・・この恵まれた肉体によって数々の戦士達をあの世に送ってきた。力こそ真の正義だと決め付けていたのである・・あの日もいつものように国内の反乱軍を鎮圧に出かけその全ての命を奪うと帰途についたのだが、鎮圧部隊の拠点
としていた根城にまだ幼き兄弟が、互いに倒された両親の武器を手にとり、私の行く手を阻んだ。私は、今までの戦では戦場で相対する戦士の命しか奪って来なかったのだが、今私の前を立ちはだかる敵は、まだ分別もつかない可愛い子供達だったのである。子供達の顔は涙で朱色に染まっており、私がいくら無視をしても私の前に立ちはだかって来るのである。

< 168 / 211 >

この作品をシェア

pagetop