小説「グレイなる一族」
さりとて、外敵から身を守る手段無しで異世界に行くのはあまりにも無謀ともいえる行為
であり、誇り高き生き物の取るべき行動として正しいのであろうかとも考えられるのだ。

進むべきか戻るべきか?

どうしたらいいのか考えている内に答えが分からなくなる事はよくある事で・・
探し物はなんですか♪の唄の主人公のような気持ちを深く味わっている。

けっして、「グレイクロー」がないだけの問題で怖いわけでないのだ。ただ無謀の挑戦が誇り高き生き物として進むべきか?考えて込んでいるだけなのだ。怖くなったのではないのだ。誇り高き生き物として、最善の準備が必要ではないかと考えているのだ。

そんな思案が頭の中で交差する内に、勇気ある一歩は進む事も戻る事も出来なくなってしまったのである。

その時!!

「グレイ農園」で畑仕事をしていた「グランマ」が戻ってきたのである。

グランマ「こらダメでしょ!!」

「グランマ」に捕獲されると私は、「グレイランド」に連れ戻されてしまったのだ。

グランマ「グレイちゃん、アンタはプクプクしたどんくさい身体で外に出たら、
     すぐ車にはねられてしまうでしょうが・・馬鹿」

I am GALY・・
私の名は、グレイ

私は「グランマ」によって、勇気ある一歩の行く先を閉ざされはしたのだが、
なんだか同時に心が「ホ」っとした安堵感を感じているやっぱり「グレイランドの長」
たる者である。
< 59 / 211 >

この作品をシェア

pagetop