小説「グレイなる一族」
エピソード 弐十肉 「グレイなる巣立ち」
エピソード弐十肉 「グレイなる巣立ち」

I am GALY・・
私の名は、グレイ

私は、由緒正しき誇り高き高貴な血をこの身体に宿している為に「グレイランド」
の統治を任されている者である。

「マロン」がこの国から外出する際、「グレイランド」の入り口の扉を閉め忘れて行ってしまった。現在この「グレイランド」には私以外は全部外出中であり、私の判断でこの「グレイランド」の外に出て行く権限がいきなり与えられたのである。

私は、非情に勇気ある者なので30分くらい考えた後に恐る恐る勇気ある一歩を踏み出してみた。「グレイランド」は長方形の建造物の二階にあるので勇気ある一歩はまず階段を下りる事から始まる・・私は非情に高貴な頭脳を持っている為に勇気ある一歩を踏み出した後は外敵がいないか?右上下左順に確認する作業を怠らなかった。「グレイランド」から異世界に通じる階段はある種、長いトンネルに見える。

さすがに勇気ある一歩と言えどもその一歩一歩はすごく緊張する。私はこの他に異世界に出た事の経験があるといえば、「グレイランド」に最初に鞄に入れられてやって来た時と「セバスチャン」に捨てられそうになった時(ただグランマが東京から帰ってくる際、駅に迎えに行った)以来、異世界に出たことは無いのだ。一度目は鞄の中で・・二度目は私を捨てそうな「セバスチャン」の説得で余裕がまったくなかった・・異世界を歩くという経験は結構私にとって恐怖であり新たな刺激なのでる。

そうこうしてる内に異世界に通じる階段の中腹あたりまで辿りついた。ここまで私の外敵
らしきものは見当たらない。その時「ふ」と気がついたのであるが、私は外敵から身を守る手段といえる「グレイクロー」を昨日「グランマ」によって、切られたしまっていたのである。

異世界に通じる階段の中腹までせかっく辿り着いたのであるが、外敵から身を守る手段として、「グレイパンチ」や「グレイキック」だけではあまりにも心もとないと思い始めたのである。しかし、私は由緒正しき誇り高き者である、一度始めた行動は最後まで遣り通さなければ気がすまない性分を併せ持っている。

勇気ある一歩を一度踏み出したのなら、最後まで遣り通すのが誇り高き生き方で
はないのだろうか?

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