小説「グレイなる一族」
次に午前06時、「グランマ」の起床に乗じて彼女に同様の演技力を見せるのである。
彼女はそのすぐ前に「セバスチャン」から、鰹節の配給が与えられた事など知る由もない・・ここまでは不足の分の食事を補えている、そして午前08時「グランマ」が「グレイ農園」に出掛けて行くのを見計らい、「セバスチャン」にもう一度、同様の演技力を発揮して鰹節の配給を受けるのだ。どうだろうか?「グランマ」や「セバスチャン」には
ばれないように普段の食事を私は自分で確保しているのだ、つまり私の演技力で私の生活はまったく普段と変わらないのだ。

さすがは由緒正しき誇り高き高貴な生き物の一族の末裔として生き方といえるだろう。

午後からはこれに「アーノルド」が加わりまったく食事の制限などない豊かな生活を手に入れる事が出来ているのだ、私はただのブーニャンではないのだ。

しかし、そんな日は三日と続く事などなかったのだ・・私は普段どおりの食事の回数を
確保しているので、鰹節の消費量が普段と変わらないので「グランマ」に気付かれてしまったのだ。

グランマ[武雄もうグレイに食事させたら駄目よ・・これ以上豚になったらどうするの?
長生きできないしょうが!!]

今度は、ブーニャンではなくはっきり豚と言っている。そんな事は豚さんに大変失礼
なのだが彼女は大変怒っているのでそれについてはしばらく触れないでおこうと思う。

I am GALY・・
私の名は、グレイ

この後、アカデミー賞ものの演技力でもうひとつの演技を身につけたのだその名も「武士は食わねど高楊枝」・・私は自分の演技力を過信してしまった由緒正しき誇り高き高貴な一族の末裔である。

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