蜜甘同居こじらせ中 その後 短編集



 綺月君の背中に、毛布を掛け。


「幸せになってね」


 届かないとわかっていながら、
 寝ている綺月君の耳に、想いを吹きかけ。


 部屋から出て行こうと
 ドアに手をかけた瞬間。




「心美……ごめん……」


 弱々しい声が、私の足を固めた。



 振り返ると。


 綺月君はベッドに顔をうずめたまま。

 私に背中を向けている。




「心美は……
 俺より斎藤のことが好きなんだって
 思ってた……」


 ……えっ?

 な、なんで?



 だって斎藤君は、優梨愛ちゃんの彼で。


 私はただ

 優梨愛ちゃんに話しに来る斎藤君と、
 一緒にお喋りしているだけで。

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