天才脳外科医は新妻に激しい独占欲を放ちたい
「私は天野さんより時間に余裕があるからだけ。鈴木さんの奥さんも意思の疎通ができなくて疲れてるし、少しでも手伝いができればいいなと思って」


「天野。いつもありがとな。まだ本人も家族も状況を呑み込めていなくて、今まで通りの生活ができないことに憤りを感じている。だからこそ天野の根気強いコミュニケーションが必要だ」


 私たちの話をいつから聞いていたのか、陽貴さんが口を挟んだ。


「愚痴ってすみません」


 天野さんはあわてるが、陽貴さんは首を横に振っている。


「師長には内緒にしとけ」

「あはは。そうします。鈴木さん、リハビリでよくなるんでしょうか」

「改善はする。ただ、まったく元通りというわけにはいかない。あとはどこかで折り合いをつけて代替えの方法を探るとかして、QOLを上げていくしかないな」
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