天才脳外科医は新妻に激しい独占欲を放ちたい
「でも……。このままでいいのかな。ミスをしても隠蔽されるんじゃ、また同じ失敗を繰り返すような気がする。今度は助からない可能性だってあるのに」


 また私のように責任を押しつけられるナースが出るだろう。
 いやそれより、患者さんが助からなかったらと考えると怖い。


「……うん」


 彼はうなずいたあと黙り込んだ。


「私、もう看護師をする自信がない」


 退職する私を心配した総師長が、『落ち着いたら他の病院を紹介するから連絡して』と声をかけてくれたが、もう一度看護師の仕事に戻りたいとは思えない。


「無理してすぐに復帰する必要なんてない。人生は長いんだ。もう一度やりたいと思える日まで待てばいい」


 そんな日が来るのだろうか。


「看護師以外にもうひとつ夢があっただろ?」
「夢?」


 なんだっけ。
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