天才脳外科医は新妻に激しい独占欲を放ちたい
「香月さん、ナースじゃないだろ」
「あ……」


 そうだった。


「ナースの代わりです」


 あわててごまかしたが特に不審には思われていないようだ。


「デザートにプリンもいっちゃいます?」
「いらない」
「頑なだなぁ」


 私はまた記名したプリンを冷蔵庫に入れた。


「片山さん、最初のプリンの賞味期限があと三日です。三日以内に食べてくださいね」

「それは強制しないのかよ」

「プリンはお母さんの愛ですから。強制しなくても食べてくれるでしょ?」


 私が伝えると、彼はプイッと顔を背けてしまった。

 お母さんの気持ちは絶対に伝わっている。
 ただちょっと照れくさくて、意固地になっているだけだ。


「それじゃ帰ります。明日も食事食べてくださいね」


 私はいつも通り頭を下げてドアに向かった。


「母さんに」
「えっ?」


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