天才脳外科医は新妻に激しい独占欲を放ちたい
「い、生きますよ。退院サマリー書かないと」


 門脇先生はなんとかその輪から逃れたようだ。


「まったく。ナースをなんだと思ってるんですか。ドクターの面倒ごとを引き受ける係ではありません」

「門脇がすみません。指導し直します」


 陽貴さんが師長に謝る羽目になっている。


「倉田先生のせいじゃないですよ。ちょっと外来行ってきます」
「行ってらっしゃい」


 カリカリしている師長を皆で丁寧に送り出した。

 その後すぐに奥村先生が私の隣に来てイスに座る。


「香月さん、検査の予定を変更したいんだけど」

「明日の午前中のCTですか。これは直接放科に電話を入れないと」


 急変時の対応はもちろんしてもらえるが、それ以外の検査の予定はパソコン上で管理されている。

 しかし近い日時の検査の変更は電話で連絡を入れるルールになっている。


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