天才脳外科医は新妻に激しい独占欲を放ちたい
 ナースステーションで点滴の準備をしている天野さんが漏らすと、陽貴さんが微笑む。


「症状がよくなってきたからじゃないですか? ……痛っ」


 門脇先生が口を挟むと、陽貴さんに医学書で頭を叩かれた。


「お前は患者をちゃんと診ろ。脳外が適性かどうかという問題の前に、医者としてそのスタンスはおかしいぞ」

「診てますよ?」

「お前が診てるのは患部だけだ。精神状態も全部把握できて一人前だ」


 陽貴さんの意見に激しく同意した私は、ひとりでこっそりうなずいた。


「そういうのはナースの仕事ですよね。俺たち医者が手を煩わせることじゃ――」

「門脇先生って、ダメドクターですね。さっさと研修終えてください」


 そこにやってきた師長がきついひと言を落とす。


「お前、ここで師長に嫌われたら生きていけないって知ってるか?」


 奥村先生まで会話に参加し始めた。


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