天才脳外科医は新妻に激しい独占欲を放ちたい
「母さんが毎日持ってきたら減らないだろ。プリンは嫌いじゃないけど、毎日いくつもはいらない。香月さんも食べろ。これ、命令」

「うーん。それじゃあ一個もらおうかな」


 私もひとつ取り出して、彼のペースに合わせて食べ始めた。


「このプリン、久しぶりに食べました。おいし」

「小さい頃から、つらいことがあって泣いてると母さんがこれを買ってきてくれた」

「そうだったんですか」


 だからお母さんはこのプリンを運び続けているのかもしれない。


「香月さん。明日、母さんに来てもらえるように話してくれないか」
「もちろんです」


 ようやく会う気になったんだ。


「泣くなよ?」
「泣いてないです」


 うれしすぎて泣きそうになったのは認めるけれど、なんとかこらえたのに。


「あんた、おもしろいよね」
「あんたじゃなくて、香月です」
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