天才脳外科医は新妻に激しい独占欲を放ちたい
 しかしベッドの上での生活が長かったためかなり筋肉量が落ちていて、麻痺のない右半身もリハビリで筋肉を戻さなければならない。


「行ってらっしゃい。戻ってきたらプリンが待ってますよ」
「そろそろ別のものにしてくれって母さんには言ってるんだけど」


 彼の口からお母さんの話がスルッと出てくるようになって感慨深い。


「それじゃあ、アイスクリーム?」
「いや、もっとガツンと腹にたまるものがいいんだよ、男は」
「そうですよね。私は鶏肉料理が一番です」


 口を挟んだのは長崎先生と一緒に戻ってきた陽貴さんだ。


「あぁ、いいですね。フライドチキンとか」


 片山さんはノリノリで話しているが、実はさほど食事の量は多くない。

 体をあまり動かさないのでお腹が空かないのもあるが、左手をうまく使えないため食べるのに時間がかかり、途中でやめてしまうのだ。


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