天才脳外科医は新妻に激しい独占欲を放ちたい
「フライドチキンの話?」

「はい。病院食を食べていただくのが私たちの仕事です」

「うーん。まあそうだけど、患者を元気にして送り出す仕事のほうが大きいと思うよ。褒められた行為じゃないけど、ジャンクフードって時々食べたくならない? たまになら大丈夫だよ。片山さん、他に基礎疾患ないし」


 陽貴さんは苦言をさらりとかわして、今度はひとりで病室に向かった。


 その日の帰りは珍しく早く仕事が終わった陽貴さんの車に乗せてもらい、ドライブスルーでフライドチキンを買い込んだ。

 今日話に上がってから食べたくてたまらなくなったのだ。
 どうやら彼も同じだったようで、気が合うなと笑われた。


 帰宅した私たちは早速堪能し始める。


「この味、家では再現できないのよね」
「うん。でも季帆の料理もうまいぞ」


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