天才脳外科医は新妻に激しい独占欲を放ちたい
 ダイニングテーブルを挟んで対面に座る彼は、にっこり微笑み褒めるのも忘れない。


「ありがと。片山さんにも差し入れしたいな」
「うん。なんとかしよう。でも季帆……」


 彼は食べる手を止め、私を凝視する。


「ん?」
「片山さんと随分仲がいいな」
「そう?」


 たしかにプリンの一件からよく話すようになったけど。


「彼女のふりは仕方ないかなと思って許したけど、妬ける」


 嫉妬しているの?


「な、なにもないよ」
「あたり前だろ」


 そりゃそうか。
 でも、『付き合わない?』と言われたのを思い出して目が泳ぐ。


「季帆」
「な、なに?」
「離さないぞ」


 そんな深刻な顔をしなくても、離れられないのは私のほうだ。


「離れないよ。陽貴さんのこと、好きだから」


 恥ずかしすぎて顔を背けたまま漏らすと、彼は隣の席に移動してくる。


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