天才脳外科医は新妻に激しい独占欲を放ちたい
 もちろん陽貴さんを待っていた。


「俺、処置やオペに入ると電話もできないから、ある程度の時間になったら先に済ませてもいいぞ」


 陽貴さんは料理を温め始めた私の隣まで歩みより、そっと私の腰を抱く。


「でも、一緒がいいから……」
「あんまりかわいいことを言うと、季帆を先に食いたくなるだろ」


 私のこめかみにキスを落とした彼は、「うまそうだ」とつぶやく。

 それは料理のこと? それとも私?

 彼と一緒にいると、いつも心臓が躍っている。


「陽貴さん、お肉が好きだよね」
「そうそう、鶏肉が一番好き」


 それも知ってる。

 一緒に暮らし始めてわかったのは、意外に好き嫌いが多く子供みたいだということ。

 医者のくせして緑黄色野菜はあまり好まない。
 しかし肉類は好きで、かなりの勢いで食べる。

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