天才脳外科医は新妻に激しい独占欲を放ちたい
「するんですよ。他の男にその役をやらせたいならあきらめてください」


 陽貴さんは厳しい言葉を投げつけるが、本音でぶつかっていると感じられた。



 それから黙り込んだ片山さんを置いて、私たちは病室をあとにした。

 私は帰りの車の中で運転する陽貴さんに問いかける。


「片山さん、大丈夫かな?」

「男は、惚れた女のためなら必死になれるんだよ。片山さんは、安田さんに負担をかけるのが嫌で必死になるべきじゃないと自分を制していたようなところがある。自分で作った制限を外しさえすれば、彼は大丈夫。安田さんもきっと待ってるはずだ」

「うん」


 安田さんがいまだ病院を訪ねているのなら、彼女の気持ちはきっと片山さんにある。

 うまくいってほしい。


「俺も」
「ん?」
「俺も必死。季帆をつなぎ止めておくためならなんでもできる」


 まさかの告白に頬が赤らむ。
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